発電方法の中でも特徴的な発電

電気を動力源とした機械などを動かすということは、日常で非常に目にする機会が多いものではないでしょうか。しかし電気がどのように作られて供給されているかということについてはあまり知られていません。

多くの人は発電所という施設が存在しており、そこから電気が供給されているということを知識として知っていることはあっても、どのような仕組みで自分の使用している電気が起こされているかということについては、ほとんど知らないという人が多いのではないでしょうか。

火力発電や原子力発電などが、今日の日本ではよく知られている発電方法ではありますが、そういった従来の発電方法とは全く違った特徴を持っている発電方法として、太陽光発電が存在しています。

太陽光発電の特徴として、タービンを回転させて発電を行わない発電方法であるというものがあります。現在多くの人が発電所で行われている発電方法として認識されている火力発電や原子力発電は、方法こそ違えど、最終的にタービンを回転させて、その回転するタービンによって、電力を発生させるというものです。

火力発電と原子力発電に限らず、水力発電や風力発電、地熱発電に至るまで、現在発電方法として認識されている発電方法の殆どが、タービンを回転させることによって電気を起こす発電方法なのです。

それに対して、太陽光発電は、タービンはもとより、動いている装置が一切見られない発電装置なのです。そういった意味でも、太陽光発電は、ほかの発電方法と比較して、非常に特徴的な発電方法であると言えるでしょう。

シリコンの板が太陽光発電の要

太陽光発電は、その構造からしてほかの発電方法とは一線を画するものであることは間違いありません。

火力発電などで発電を行おうとした場合、大掛かりな装置が必要になり、地域の電力を賄おうとすると、大規模な発電所を建設することが必要不可欠なものとなります。

それに対して太陽光発電は、ソーラーパネルと呼ばれる特殊な板がほんの数センチあれば、それだけで電気を発生させることができるものであり、比較的小規模で発電を行うことができるようになります。

このソーラーパネルの仕組みを知ることによって、なぜ太陽光発電は成り立っているのかを知ることができます。

太陽光発電に使用されているソーラーパネルとは、シリコンによって作られた板なのです。現在主流となっているソーラーパネルは、多結晶シリコンといわれるソーラーパネルであり、シリコンの素材であるケイ素で作られた板の中に電極を通したものです。これだけの装置でなぜ電気を発生させることができるのでしょうか。

太陽光発電で電気が起きる仕組みの中でも最も基本となるのは、光電効果といわれる現象によるものです。

光電効果とはケイ素や鉄で作られた板に光を当てることによって、電気が発生するという現象であり、1839年に、放射線の発見者として知られているアンリ・ベクレルの父親であるアレクサンドル・ベクレルによって発見された現象です。

光電現象という現象自体は、太陽光発電以外にも、デジカメの撮影機能などにも応用されており、多くのものに応用されている技術であると言えます。

太陽光発電から電流を取り出す

太陽光発電は現在で環境のためにも大変有益な発電方法の一つとして注目を集めているものです。

電卓や腕時計のような小さな電力を賄うために小さなソーラーパネルを使用することもあれば、メガソーラーのように大規模なソーラーパネルを設置し、広範囲の電気供給を行う発電所のような役割を担わせようという目的で太陽光発電が使用されることもあります。

そういった太陽光発電がどのような仕組みで稼働しているかを知ることで、より太陽光発電についての正しい知識を身に付けることができるようになるのは間違いありません。

太陽光発電を行うためのソーラーパネルは、光電効果という現象を利用して起こっているものであり、シリコンの板や鉄板に光を当てることによって、電気が発生するという仕組みを利用しています。

現在流通しているソーラーパネルは、ケイ素と呼ばれるシリコンによって作られたものになっています。鉄板でも作ることが出来るソーラーパネルがなぜシリコンで作られるのかには、電流を取り出す作業が大きく関わってきます。

電流を取り出すためには、一箇所に多くの電流を集めるという作業が必要になります。

通常の鉄板などによって起こる光電効果は、電子があちこちに飛び散ってしまうため、思ったように電流を取り出すことが非常に難しくなってしまうのです。

そのため性質の違うシリコンを二つ合わせて、その間に電流が流れるような仕組みを作り、効率よく電流を電気として取り出すことができるようにするのが、ソーラーパネルの基本的な考え方なのです。